トップページ > スタッフ紹介

総数23件 1 2 3

費用は、遺産の価格・業務内容によって変わります。
資料を提示いただけましたら、概算見積りさせていただきます。見積りは無料。
 相続登記のみの場合  8万円〜  
 以下の表は、遺産承継業務すべて丸ごと依頼の場合です。

遺産承継業務報酬表

相続財産の価額

報酬額

500万未満

25万円(税込275,000円)

500万以上5,000万未満

価額の1.4%+19万円 +消費税

5,000万以上1億円未満

価額の1.2%+29万円 +消費税

1億以上3億円未満

価額の1.0%+59万円 +消費税

3億円以上

価額の0.7%+149万円 +消費税
・登録免許税、戸籍謄本・登記事項証明書等の証明書の取得実費は別途。
・相続登記の報酬及び税理士の相続税申告報酬は別途。

まず、遺産承継の手続全般・費用・必要書類・期間についてご説明いたします。説明にご理解いただけましたら、遺産承継の契約書及び委任状等に署名捺印いただきます。
契約後の手続きは、以下の手順にて

@ 遺言書の有無   
自筆証書遺言がある場合は、家庭裁判所にて検認手続します。
公正証書遺言を作成したと聞いていたのに見つからない場合は、公証人役場で調査します。  
A 相続人の調査   
相続人皆様の戸籍謄本等を収集し、相続人を確定します。
B 相続財産の確定  
相続人様からの聴取に基づき相続財産を調査し目録を作成します。
C 相続方法の方針  
遺産全体がプラスかマイナスによって相続方法の方針が変わります。
専門家を交えてじっくり検討しましょう。
D 準確定申告    
被相続人に所得があった場合は、相続発生後4カ月以内に準確定申告が必要です。信頼できる税理士を紹介いたします。
E 預貯金等の解約   
預貯金・保険・株式・投資信託等
F 名義変更     
不動産・自動車等
G 遺産分割協議   
専門家を交えて、相続人皆様の合意により遺産分割協議書を作成します。
H 相続税の申告   
相続税の申告が必要な場合は、信頼できる税理士を紹介いたします。
I 不動産の売却   
相続した不動産を処分(売却・賃貸等)したい場合は、信頼できる不動産業者をご紹介します。

遺産承継業務(遺産整理業務)とは、司法書士が遺産管理人(遺産承継業務受任者)として相続人様の代理人となり、煩雑な遺産相続手続きを一括でお引き受けするサービスです。
戸籍の収集により相続人の確定や遺産分割協議書の作成、預金口座や不動産の名義変更など、すべての相続の手続きを代行いたします。

当事務所では、大切な遺産の相続手続きを代行しております。
司法書士は相続手続きサポートの専門家です。


相続に関しては、親戚やご友人に相談することが難しく、お一人で悩まれている方が多くおられます。また、専門性が高い手続きのため法務局や金融機関・証券会社に連絡するのも行くのも面倒でついつい遅れがちになります。
そんな悩みは、専門家の司法書士にお任せください。すべての手続きを代行します。まずは、お電話ください。相談無料です。
こんな「悩み」解消します。
@ 仕事が忙しくて金融機関や証券会社になかなか行けない
A 突然のことで、何から手続きすればいいのか分からない
B 相続は専門用語が多くて手続きするのが億劫だ
C 遺産がどれだけあるか分からない
D 疎遠になった相続人がどこにいるのか分からない
E 相続税が、かかるかどうか心配だ
F 二次相続対策のことを相談したい

土地・建物に特化した財産管理制度の創設令和5年4月1日施行
どんな制度なの
土地・建物の効率的な管理を実現するために、所有者が不明であったり、所有者による管理が適切にされていなかったりする土地・建物を対象に、個々の土地・建物の管理に特化した財産管理制度が新たに設けられました。

所有者不明土地・建物の管理制度
調査を尽くしても所有者やその所在を知ることができない土地・建物について、利害関係人が地方裁判所に申し立てることによって、その土地・建物の管理を行う管理人(※)を選任してもらうことができるようになります。

所有者による管理が不適当であることによって、他人の権利・法的利益が侵害され又はそのおそれがある土地・建物について、利害関係人が地方裁判所に申し立てることによって、その土地・建物の管理を行う管理人(※)を選任してもらうことができるようになります。

※管理人には、事案に応じて、弁護士・司法書士等のふさわしい者が選任されます。

管理人は、裁判所の許可を得れば、所有者不明土地の売却等もすることができます。
公共事業や民間取引の活性化にもつながるね。ひび割れ・破損が生じている擁壁の補修工事や、ゴミの撤去・害虫の駆除も管理人にお願いできるようになります。

共有制度の見直し令和5年4月1日施行
どうして見直しがされることになったの?
共有状態にある不動産について、所在等が不明な共有者がいる場合には、その利用に関する共有者間の意思決定をすることができなかったり、処分できずに公共事業や民間取引を阻害したりしているといった問題が指摘されています。
 また、所有者不明土地問題をきっかけに共有物一般についてのルールが現代に合っていないことが明らかになりました。
 そこで、共有物の利用や共有関係の解消をしやすくする観点から、共有制度全般について様々な見直しが行われました。

共有物を利用しやすくするための見直し

● 共有物につき軽微な変更をするために必要な要件が緩和されました(全員の同意は不要で、持分の過半数で決定可。)。
● 所在等が不明な共有者がいる場合には、他の共有者は、地方裁判所に申し立て、その決定を得て、
・残りの共有者の持分の過半数で、管理行為(例:共有者の中から使用者を1人に決めること)ができます。
・残りの共有者全員の同意で、変更行為(例:農地を宅地に造成すること)ができます。

共有関係の解消をしやすくするための新たな仕組みの導入

 所在等が不明な共有者がいる場合には、他の共有者は、地方裁判所に申し立て、その決定を得て、所在等が不明な共有者の持分を取得したり、その持分を含めて不動産全体を第三者に譲渡したりすることができます(※)。

遺産分割に関する新たなルールの導入令和5年4月1日施行
新たなルールはどんなもの?
相続が発生してから遺産分割がされないまま長期間放置されると、相続が繰り返されて多数の相続人による遺産共有状態となる結果、遺産の管理・処分が困難になります。
 また、遺産分割をする際には、法律で定められた相続分(法定相続分)等を基礎としつつ、個別の事情(例えば、生前贈与を受けたことや、療養看護等の特別の寄与をしたこと)を考慮した具体的な相続分を算定するのが一般的です。しかし、長期間が経過するうちに具体的相続分に関する証拠等がなくなってしまい、遺産分割が難しくなるといった問題があります。

 そこで、遺産分割がされずに長期間放置されるケースの解消を促進する仕組みが新たに設けられました。

長期間経過後の遺産分割のルール
被相続人の死亡から10年を経過した後にする遺産分割は、原則として、具体的相続分を考慮せず、法定相続分又は指定相続分によって画一的に行うこととされました。つまり特別受益や寄与分の請求ができなくなってしまいます。

相隣関係の見直し令和5年4月1日施行
どんな見直しがされたの?
隣地の所有者やその所在を調査しても分からない場合には、隣地の所有者から隣地の利用や枝の切取り等に必要となる同意を得ることができないため、土地の円滑な利活用が困難となります。
 そこで、隣地を円滑・適正に使用することができるようにする観点から、相隣関係に関するルールの様々な見直しが行われました。

隣地使用権のルールの見直し
境界調査や越境してきている竹木の枝の切取り等のために隣地を一時的に使用することができることが明らかにされるとともに、隣地の所有者やその所在を調査しても分からない場合にも隣地を使用することができる仕組みが設けられました。

ライフラインの設備の設置・使用権のルールの整備
ライフラインを自己の土地に引き込むために、導管等の設備を他人の土地に設置する権利や、他人の所有する設備を使用する権利があることが明らかにされるとともに、設置・使用のためのルール(事前の通知や費用負担などに関するルール)も整備されました。

越境した竹木の枝の切取りのルールの見直し
催促しても越境した枝が切除されない場合や、竹木の所有者やその所在を調査しても分からない場合等には、越境された土地の所有者が自らその枝を切り取ることができる仕組みが整備されました。

令和8年4月までに施行(具体的な日は今後政令で定められます。)



相続登記の申請の義務化 令和6年4月1日施行

どうして相続登記の申請が義務化されるの?
 相続が発生してもそれに伴って相続登記がされない原因として、@これまで相続登記の申請は任意とされており、かつ、その申請をしなくても相続人が不利益を被ることが少なかったこと、A相続した土地の価値が乏しく、売却も困難であるような場合には、費用や手間を掛けてまで登記の申請をする意欲がわきにくいことが指摘されています。
 そのため、相続登記の申請を義務化することで、所有者不明土地の発生を予防しようとしています。

相続登記の申請義務についてのルール
Ⓐ 基本的なルール
 相続(遺言も含みます。)によって不動産を取得した相続人は、その所有権を取得したことを知った日から3年以内に相続登記の申請をしなければならないこととされました。

Ⓑ 遺産分割が成立した時の追加的なルール
 遺産分割の話し合いがまとまった場合には、不動産を取得した相続人は、遺産分割が成立した日から3年以内に、その内容を踏まえた登記を申請しなければならないこととされました。
Ⓐ・Ⓑともに、正当な理由がないのに義務に違反した場合、10万円以下の過料の適用対象となります。

相続人申告登記 令和6年4月1日施行
 @登記簿上の所有者について相続が開始したことと、A自らがその相続人で
あることを登記官に申し出ることで、相続登記の申請義務(上記Ⓐ)を履行することができます。
 この申出がされると、申出をした相続人の氏名・住所等が登記されますが、
持分の割合までは登記されないので(※)、全ての相続人を把握するための資料は必要ありません(自分が相続人であることが分かる戸籍謄本等を提出すればOK)。

所有不動産記録証明制度 令和8年4月までに施行
親の不動産がどこにあるかはどうやって調べたらいいの?
 登記官において、特定の被相続人(亡くなった親など)が登記簿上の所有者として記録されている不動産を一覧的にリスト化し、証明する制度が新たに設けられました。

住所等の変更登記の申請の義務化 令和8年4月までに施行
どうして住所等の変更登記の申請が義務化されるの?
登記簿上の所有者の氏名や住所が変更されてもその登記がされない原因として、@これまで住所等の変更登記の申請は任意とされており、かつ、その申請をしなくても所有者自身が不利益を被ることが少なかったこと、A転居等の度にその所有不動産について住所等の変更登記をするのは負担であることが指摘されています。
 そこで、住所等の変更登記の申請を義務化することで、所有者不明土地の発生を予防しようとしています。

住所等の変更登記の申請義務についてのルール
登記簿上の所有者については、その住所等を変更した日から2年以内に住所等の変更登記の申請をしなければならないこととされました。
 正当な理由がないのに義務に違反した場合、5万円以下の過料の適用対象となります。

他の公的機関との情報連携・職権による住所等の変更登記
令和8年4月までに施行

住所等が変わったら不動産登記にも反映されるようにならないの?

他の公的機関との情報連携により職権で登記がされるようになります

住所等の変更登記の手続の簡素化・合理化を図る観点から、登記官が他の公的機関から取得した情報に基づき、職権で住所等の変更登記をする仕組みが導入されます。
 ただし、自然人(個人)の場合には、住基ネットからの情報取得に必要な
検索用情報(生年月日など)を提供していただく必要があります。また、変更登記がされるのは、本人の了解があるときに限られます。

DV被害者等の保護のための登記事項証明書等の記載事項の特例
令和6年4月1日施行
DV被害等を受けていて不動産登記簿上に住所を公開されたくないときは、どうすればいいの?
 DV防止法、ストーカー規制法、児童虐待防止法上の被害者等を対象に、対象者が載っている登記事項証明書等を登記官が発行する際には、現住所に代わる事項を記載する制度が設けられました(本人からの申出が必要です。)。

相続土地国庫帰属制度の創設
都市部への人口移動や人口の減少・高齢化の進展などを背景に、土地の利用ニーズが低下する中で土地所有に対する負担感が増加しており、相続された土地が所有者不明土地の予備軍となっていると言われています。
 そこで、所有者不明土地の発生予防の観点から、相続等によって土地の所有権を取得した相続人が、法務大臣(窓口は法務局です。)の承認により、土地を手放して国庫に帰属させることを可能とする制度が新たに創設されました。

誰でも申請できるの?
 基本的に、相続や遺贈によって土地の所有権を取得した相続人であれば、申請可能です。制度の開始前に土地を相続した方でも申請することができますが、売買等によって任意に土地を取得した方や法人は対象になりません。
 また、土地が共有地である場合には、相続や遺贈によって持分を取得した相続人を含む共有者全員で申請していただく必要があります。

どんな土地でも引き取ってくれるの?
 次のような通常の管理又は処分をするに当たって過大な費用や労力が必要となる土地については対象外となります

(要件の詳細については、今後、政省令で定められる予定です。)。申請後、法務局職員等による書面審査や実地調査が行われます。

<国庫帰属が認められない土地の主な例>
● 建物、工作物、車両等がある土地
● 土壌汚染や埋設物がある土地
● 危険な崖がある土地
● 境界が明らかでない土地     
● 担保権などの権利が設定されている土地 
● 通路など他人による使用が予定される土地


手続きにはお金がかかるの?
 申請時に審査手数料を納付いただくほか、国庫への帰属について承認を受けた場合には、負担金(10年分の土地管理費相当額)を納付いただく必要があります。具体的な金額や算定方法は、今後、政令で定められる予定です。

手続イメージ
@承認申請
A法務大臣(法務局)による要件審査・承認
B申請者が負担金を納付
(通知を受け取ってから30日以内)
C国庫に帰属
・相続等によって土地を取得した相続人が申請
・共有地の場合は共有者全員で申請
・申請書及び添付書類の提出
・審査手数料の納付


所有者不明土地って何?


相続登記がされないことにより、以下のいずれかの状態となっている土地です。
@ 不動産登記簿により所有者が直ちに判明しない土地
A 所有者が判明しても、その所在が不明で連絡が付かない土地

どんな問題が生じているの?
 土地の所有者の探索に多大な時間と費用が必要となり、公共事業や復旧・復興事業が円滑に進まず、民間取引や土地の利活用の阻害要因となったり、土地が管理されず放置され、隣接する土地への悪影響が発生したりするなど、様々な問題が生じています。

1不動産登記制度の見直し
●相続登記・住所等の変更登記の申請義務化
●相続登記・住所等の変更登記の手続の簡素化・合理化


2土地を手放すための制度(相続土地国庫帰属制度)の創設
●相続等により土地の所有権を取得した者が、法務大臣の承認を受けて、その土地の所有権を国庫に帰属させることができる制度を創設

特別寄与料を請求するための要件は何か


特別寄与料を請求するための要件は次のとおりです。
1.被相続人に対する無償の行為であること
2.療養看護その他の労務の提供であること
3.被相続人の財産の維持又は増加について特別の寄与をした場合であること
4.以上の行為をした者が被相続人の親族(相続人、相続の放棄をした者又は欠格事由に該当し、あるいは廃除によってその相続権を失った者を除きます。)であること
5.改正法施行日(令和元年7月1日)以降に開始した相続に関するものであること

相続による権利の承継に関して、どのような改正がなされたのか


相続による権利の承継については、遺産分割、特定財産承継遺言、遺贈等の別を問わず、法定相続分を超える部分については、登記、登録その他の対抗要件を具備しなければ、第三者に対抗することができない旨の規定が新たに設けられました。また、債権を承継した場合における対抗要件具備の方法の特則についても定められました(Q44参照)。

新法の意義
民法899条の2第1項の規定が新設されたことにより、今までは登記がなくとも対抗し得るとされてきた相続分の指定や遺産分割方法の指定による不動産の取得についても、対抗要件を具備することが必要とされます。これは今までの判例法理を変更するものです。実務上多用されている「相続させる旨の遺言」については、改正により「特定財産承継遺言」と定義付けされました(民1014A)が、これについても速やかに対抗要件を具備しなければ、遺言による権利の取得を対抗できなくなる可能性があります。これに対して、法定相続分に応じた権利の取得については、改正後も登記がなくとも第三者に対抗できますので、従前のルールを変更するものではありません。
民法899条の2第1項の規定は、第三者との関係について規定するものであるため、共同相続人間においては登記の有無は問題となりません。例えば被相続人A、相続人がB、Cの二人の子の場合において、AがBに遺産である不動産全部を相続させる旨の特定財産承継遺言を残していた場合、仮にCが法定相続分で相続登記をしたとしても、第三者が現れる前においてはCの登記は無権利の登記であり、Bは登記がなくても不動産全部の権利取得者として、Cに法定相続分による登記の更正を請求することができます。しかし、Cが更正登記手続に応じない間に、もしCの債権者がC持分を差し押さえたような場合には、
Bは民法899条の2第1項により第三者に対抗できない結果、権利の一部を失う結果となります。

アドバイス
遺言による相続登記の依頼を受けた場合には、今まで以上に迅速な対応が求められる場合があります。例えば、受益相続人以外の相続人に債務があり、相続人の債権者が権利行使する可能性がある場合や、遺言によって法定相続分を下回る相続人が強硬な手段に出そうな場合など、相続登記が早い者勝ちになってしまうおそれがあるからです。そのため、相続が発生してからの対応では、遅れをとる可能性もないとはいえません。そこで、そのような可能性がある遺言作成に関与する場合には、遺言作成の段階から相続発生後のリスクに対する説明を十分に行い、遺言執行者に就任しない場合であっても、相続開始後に速やかに動けるような準備をしておくことが望ましいでしょう。

相続分の指定がある場合における債務の承継に関して
どのような改正がなされたのか

相続分の指定等がされた場合であっても、債務の承継に関しては、相続人は、原則として法定相続分に応じて相続債務を承継することを定める規定が新設されました。これは、従来あった判例の考え方を明文化したものです。
そこで、新法では、この判例の考え方を明文化して、民法902条の2本文において、「被相続人が相続開始の時において有した債務の債権者は、前条の規定による相続分の指定がされた場合であっても、各共へ同相続人に対し、第900条及び第901条の規定により算定した相続分に応じてその権利を行使することができる」と規定し、原則として法定相続分に応じて承継されることを明らかにしました。

指定相続分による債務の承継
民法902条の2ただし書は、「ただし、その債権者が共同相続人の1人に対してその指定された相続分に応じた債務の承継を承認したときは、この限りでない」として、相続債権者の承諾があれば指定相続分により債務が承継されることを認めています。


遺留分に関する権利行使の効果を、金銭債権が発生することとしたことにより、実務上考慮をしなければならないポイントはどのようなものがあるのか


遺留分権利者の立場からのポイント

遺留分の主張の方法
遺留分権利者の立場からは、そもそもどういう方法で遺留分侵害額請求権を行使すればよいのかというのが気になるポイントです。これについては旧法下での実務と同じく内容証明郵便等の方法で、遺留分義務者に意思表示を行うことで行使することになります。{民四頒@}。
この意思表示は形成権の行使であり、必ずしもこの意思表示の段階では具体的な金額を明示して行う必要はないと考えられています(一問一答124頁)。

期間制限について
遺留分侵害額請求権の行使については、旧法と同じく短期の期間制限が設けられており、遺留分権利者が相続の開始及び遺留分を侵害する贈与又は遺贈を知った時から1年間という消滅時効の期間と、相続開始の時から10年を経過したときという除斥期間が定められています(民1048)。
遺留分侵害額請求の行使により発生した金銭債権の消滅時効は、通常の消滅時効にかかります。すなわち、債権法改正の施行後においては原則として5年間の消滅時効にかかることになります(債権法改正後民166@一)。
 
遺留分義務者が金銭債務の履行を行わない場合
遺留分侵害額請求権を行使しても、遺留分義務者が金銭債務の履行を行わないことも想定されます。特に遺贈や贈与の目的物が不動産等の非金銭財産であった場合には起こりがちでしょう。その場合遺留分権利者としては、最終的には金銭請求訴訟を起こしていくことになります。遺留分義務者が、それでも支払を行わない場合には、遺留分義務者の財産について差押え等を行うことになります。

遺留分義務者の立場からのポイント

遺留分義務者の立場からのポイントとしては、金銭の支払が行えない場合どうすればよいのかということでしょう。手元に現金が無いにもかかわらず、金銭の支払請求を受けるというのは、心理的にも負担が大きいことであります。
裁判所には、金銭債務の支払につき、相当の期限を許与することを求める制度が設けられています(民1047D)。

総数23件 1 2 3

お電話でのお問い合わせは TEL:072-956-3311 メールアドレス touki@makino-site.net

メールフォームからのお問い合わせはこちら